★大阪市の吉村市長、全国学力テストの成績を教員のボーナスなどに反映させる方針

 全国的にはあまり話題になっていないですが、今月2日、大阪市の吉村市長が全国学力テストの成績を校長や教員、学校予算に反映させる制度を導入する考えを発表しました。

 政令指定都市の中で最下位が続いているなど長年低迷していることに危機感をもったから、とのこと。

 

 これ、典型的な現場を知らないリーダーのやり方です。自分が教員だったらどう対応をするかを考えれば明白です。

 

 起こり得ること・・・

  • 普段の授業をおろそかにして、テスト対策に比重を置く先生が出てくる。→ 見かけの点数は上がるかもしれないが本当の学力は上がらない。
  • 事前に酷似問題を学習する、試験当日答えをささやくなどの不正が増える。 → 今でもそういうことをしている先生がいるようです。
  • 成績の悪い子を当日休ませる。→ これも今でもあるようです。

などなど・・・

 

 橋下知事時代に地方公務員の給与カットを断行し、優秀な先生が少なからず近隣の府県に転職していくいという現象もありました。

 今後、大阪市の先生のレベルは徐々に下がっていくことでしょう。

 

 ボーナスだけではなく、学校予算を削ればもろに子供たちにしわ寄せがきます。負のスパイラルです。

 

 大阪の公立学校に通う子供たちの学力平均が低いのは、他県と比べて、極端に成績の悪い子供の比率が高いからです。真面目に受験しない子供の比率も・・・

 

 地域と学校のつながり、親と先生の関係、短期では解決できない、誰も説明のできない文化が染みついています。

 

 残念ながら大阪市民は、今の大阪の公立学校には期待していません。この成績の上がらないといわれる、だらしない組織で育ったことが、大人になったとき、プラスに作用することもあるのです。

 

 部下(教員)をお金(賞与)で威嚇する以外の方法を考えてほしいものです。ヒントは学校の外にあるかもです。まず、シニアを利用した地域密着から始めてはいかがでしょうか。