★京大入試の物理問題に「解答不能」?

 昨年の京大入試に関して、予備校の先生などから「解答不能では?」との指摘があったそうです。

 阪大も物理科目でしたね。物理は他の科目に比べて、前提条件を設定するのが難しいのかもしれません。特に深い問題の場合は・・・

 

 予備校のトップクラス物理先生は「受験物理」に関しては、物理学者を凌ぐ能力を持っておられます。というか、もし世渡り上手でよい人脈さえ見つけることができれば、素晴らしい学者さんになられていたかもしれません。(予備校講師という職業を低く見るわけでもなく、個人的には羨ましい職業だと思っていますよ。)

 

 だいぶ昔に聞いた話なので、今は違うかもしれませんが・・・京大入試の採点では「答えそのものではなく、プロセスを重視する」らしいです。

 答えが合っていてプロセスが不十分な答案より、答えが間違っててもプロセスに「光る」ものがあれば、後者により良い点をつける場合があると。回収したプリントの余白の走り書きまで隈なく確認するそうです。もちろん、全員の答案を見ることはできないとは思いますが。

 だから、クレームが出ないように解答を「非公表」にしてるのかもしれません。

 今回の件は、予備校の先生の指摘が正しかったとして、それを採点時に京大側が把握していたかどうかが問題になってきます。もし、答案用紙に「解答不能」と書いた受験生がおれば、高得点を加点するのが、京大流ですから。

 

 大学教授は受験のプロでないので、入試問題作成を予備校などに外注すべし、という方が多くいらっしゃいますが、私は反対です。

 その学校の先生がどういう学生を欲しいかを、オリジナル問題で示して欲しいです。

 実際、模試でA判定を連発している学生が本番で落ちてしまい、逆にC判定とD判定しか出したことのない受験生が合格したりするのです。これって結構、大事で面白いことだと思います。(いつも業者の模試で高得点出す人、ごめんなさい。)

 

 京大や阪大には、懲りずにそれぞれにこだわりのある入試を続けていただきたいです。