★日馬富士暴行問題の不思議と暴力の行方

 連日報道されている日馬富士事件は、「暴行事件」というよりも相撲協会の「政治問題」の比重がより高まってきたようです。

 

 暴力は決して許されるものではありません。もし、ビール瓶で頭部を殴りつけたことが本当であれば、暴力のきっかけが何であれ、日馬富士の引退は当然でしょう。ふつう、人間の頭部を「堅いもの」で強く攻撃すれば、殺人未遂罪が適用されます。

 

 貴ノ岩に失礼な言動が多くあったことが理由で、素手で殴ったということであれば・・・何らかのペナルティは免れないでしょうが、引退は重過ぎる処分だと思います。

 一部報道では、貴ノ岩も別の後輩力士に暴力をふるったことがあったとのことです。

 

 貴乃花親方の振る舞いがこの問題を一段と不思議にしています。日馬富士にペナルティを与えることが目的なのではなく、自分と対立する親方の立場を悪くすることを目指していると思う人が多くいるようです。

 

 いずれにせよ、今回の事が相撲の世界の体質改善のきっかけになればよいですね。

 

 そう言えば、朝青龍の暴行事件の時は、強く庇う人がおらずあっさり引退に追い込まれてしまいました。相撲に詳しい知人によると、あの事件も朝青龍に気の毒なところがある、と話しておりました。有名人に殴られたら「オイシイ」と思う人も世の中には少なからずいるし、気性の激しい人のスイッチを入れることは比較的簡単ですから。

 

 昔と違って、暴力に対する世間の目は厳しくなってきました。どんな理由があるにせよ「手をあげた方が負け」ということですね。